二股大根

なんともエッチな二股大根は俗に大黒様の大好物だとされる。だが、話の筋立ては大黒様が好きなのはお餅であって、これをたらふく食ったため胃もたれがして、農夫から二股で売り物にならない大根をもらい囓ったところたちどころに胃もたれが解消したという逸話から、二股大根=大黒様となっている。が、しかし、この話にもその奥があって、大黒様の本体は天台密教における大黒天であって、その本体はヒンドゥー教で言うところの暗黒の破壊神シヴァだ。仏教がヒンドゥー教の神々を取り入れて融合してゆくときにシヴァが大黒天となったわけだ。大黒天の長男は象の頭の聖天だ。これは斬首された聖天の頭部に象頭を据えたというもので、この聖天を抱いて両足を踏んで固定するもうひとつの象頭の仏は観音様なのだという。この抱き合った二体の仏は陰陽を表し、男と女、太陽と月、昼と夜、この世とあの世などの対極を意味している。それはすなわち子孫繁栄を司る「性」を導き世を継続させるエナジーなのだ。そんな仏にもやはり性的イメージがある二股大根を供える。写真はジョイスの産直野菜売場にあった二股大根。

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