シャビーな廃虚。ラブホテル

賛否両論あるが桜木紫乃の小説『ホテルローヤル』は最近読んだ本の中では結構面白かった。ラブホテルをモチーフにした短編集だが、その中に廃虚となったラブホテルで女を撮影する話がでてきた。それ以前も廃虚写真のカテゴの中にラブホテルがあってけっこう気にしていた。今回は宮古から山田へ向かう国道45号線ブナ峠にあったラブホを散策した。80年代から90年代にかけてこの峠には最多で5軒のラブホテルがあって、それなりに繁盛していた。しかし、施設の老朽化とともにそれらは客が減りいつの間にか消え去り、現在は一軒が営業するのみとなった。今回探したのは峠最高部に入口があった施設と、宮古側豊間根にあった施設を散策した。最高部に入口があった施設は津軽石の某建設会社が経営していたと聞いたが、その名前が思い出せない。施設があったと思われる場所は更地になっておりゲートがあった。もうひとつの豊閒根側にあったのはホテル・ブナの森。こちらは施設がそっくり残っていた。全12室。部屋には樹木の名前があり、玄関先には小窓があってここから相手の顔を見ないで料金の精算を行った。組み入り式トイレの臭突の痛み具合がシャビーな雰囲気を醸している。おそらく内部は幾人もの男女が行為におよび、時が止まったままひっそりとしているだろう。このラブホよりさらに宮古側にはホテル・みちづれがあったが、そこは震災復興工事の宿舎となっており、そのまた宮古側に現在も営業するホテルRがある。

全12室があった
全12室があった
プライバシー万全
プライバシー万全
休憩4000円、泊まり6000円。精算用の小窓
休憩4000円、泊まり6000円。精算用の小窓
ホテルの看板があった
ホテルの看板があった
ブナ峠の一里塚は文化財らしい
ブナ峠の一里塚は文化財らしい
浮きを使ったカエル。ポストらしい
浮きを使ったカエル。ポストらしい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA